毎日ブログ生活2757日目
昨日は私の実母の誕生日でした。
母はまだ若い方だと私は思いますが、
残りの余生を楽しく豊かに充実して
過ごしてもらいたいなと思います。
閑話休題
先日、ある経営者の方と
話していると、
創業当時に採用した人と
最近採用した人の間で
給料が公平でなくなってきている
という話をされていました。
どういうことかというと、
最近採用した人の初任給を
上げているので、
10年近く働いている人と
最近採用した人の賃金に
あまり大きな差がない
ということでした。
経営者としては
長年働いている人に
もっと報いたいが、
そうもいかない
ということです。
これは、小規模企業では
どうしても起こりうることです。
賃金には、
・従業員の生活費
・会社の人件費
・需給バランスによる労働市場での金額
の三面性があります。
この中の
労働市場での金額
はその時々の
景気に左右されます。
私のように就職氷河期に
採用された人たちは
初任給が低く、
小泉政権や
安倍政権の好景気に
採用された人たちは
初任給が高めです。
景気が良い時に従業員を
採用しようとすれば
需給バランスの関係で
どうしても初任給を
高くせざるを得ません。
人事等級制度や
評価制度、賃金制度を
作るのは
本当は創業の時にできれば
いいのですが、
それは現実的ではありません。
実際には
従業員が20~30人ぐらいで
ようやく着手するというのが
現実的ではないかと思います。
人事制度のベースは
等級制度です。
会社に対する貢献度に
応じて従業員をランク付けします。
このランク付けを等級と言います。
かつての日本では、
会社に対する貢献度を
能力としていました。
経理しかできない人と
経理も営業もできる人だと、
人事異動のしやすさから
後者の方が貢献度が高い
と判断していました。
昔の日本は
多能工を評価していました。
これを職能等級制度、
または職能給と言います。
しかし、今ではこの考え方は
通用しなくなっています。
なぜならば、
能力があるからと言って
会社に貢献しているとは
限らないからです。
端的に言えば貢献と言うのは
成果のことです。
単純に能力があるから
成果が出るわけではありません。
能力は最低限必要なもので、
その能力を活用して成果を上げて
初めて貢献と言えます。
能力を持っているのは当然で、
その能力を活かして
特定の職務を遂行するから
評価するというのが職務給です。
しかし、これも
単に職務を遂行したから
成果が上がるわけではない
と言う考え方が主流となってきました。
では、何で評価するのか。
役割で評価するというのが
今後の人事の大きな流れです。
職務は単に遂行すればよいわけですが、
役割は果たす必要があります。
自分で獲得した能力を活用し、
職務を遂行した結果として、
役割を果たすことができたかどうか
で判断します。
これを役割等級制度と言います。
役割と言うのは責任と同義です。
会社の中で果たすべき
責任の重さによって
賃金が変わるということです。
作業しかしていない人、
指導する人、
管理監督する人、
それぞれ責任の重さが違います。
この責任の重さによって
ランク付けし、
給料に違いを付けます。
冒頭の賃金の公平性に
悩んでいた経営者さんが
賃金制度を作ったからと言って
問題の解決にはなりません。
実際に賃金制度を作っても
現実に支払っている給料を
すぐに賃金制度の金額に
変更することは困難だからです。
新たに作った賃金制度に
当てはめたときに
実際の賃金の方が高かった場合、
勝手に引き下げることはできません。
労働条件の引き下げになるからです。
逆に、実際の賃金が高かった場合、
ただちに賃金を上げる必要があります。
賃金が低いままだと、
転職される可能性が高まるからです。
ですから、
賃金制度を整える場合、
一時的に賃金総額が増える
可能性の方が高いのです。
実際の賃金の方が高い、
つまり、
会社に貢献できていない
社員に関しては、
猶予期間を作って
成長を促します。
その賃金に見合う
責任が果たせるような
人材に成長すればOKです。
人の成長には
時間がかかりますので、
一般的には猶予期間は
3年ぐらい取ります。
ということで、
賃金を整備するには
数年かかります。
なかなか大変ですが、
いつかはやらないと
公平性が失われて
従業員が辞める理由に
なりえてしまいます。
順番に取り組んでいきましょう。
それではまた明日~
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