毎日ブログ生活3573日目
「暑さ寒さも彼岸まで」という
言葉は死語かと思っていたら、
今年は久しぶりに彼岸過ぎたら
涼しくなりましたね!
倫理法人会の朝も
ついに真っ暗になりました。
冬場は真っ暗な中を
倫理法人会の会場に
向かいます。
閑話休題
先日、ある経営者の方が
「試用期間中の従業員を
本採用拒否しようかと思っている」
という話をされていました。
本採用拒否の理由を聞くと、
「お願いしたい仕事を
してもらうのには問題ないが、
この人と一緒にやりたい
というところまで
気持ちが盛り上がらない。」
というような話を
されていました^^;
なんでも、
経営者仲間と話している際に
「一致団結できるような
社員じゃなきゃ入社させない」
というような話を聴いたようです。
この話には
①試用期間における本採用拒否
②採用基準に関して
という論点が
混ざっているので、
論点ごとに話をします。
試用期間とは、
無期雇用における雇用開始時に
一定の期間を試用期間として
文字通りお試し採用する期間です。
お試し採用と言っても、
法的には無期雇用の一部となります。
つまり、
本採用拒否=解雇
となります。
試用期間の本採用拒否(=解雇)は
通常の解雇と比べれば
圧倒的に認められる可能性が高いです。
とはいえ、なんでもかんでも
本採用拒否できるわけではなく、
それなりの理由が必要となります。
今回のケースで言えば、
仕事はそれなりに
やっているわけですから、
本採用を拒否するほどの
正当な理由が会社側にあるのかが
やや疑問となります。
仕事に支障がなければ
本採用するのが筋ではあります。
とはいえ、今回のケースで
この従業員に辞めてもらうことができるのは
ワンチャン本採用拒否しかありません。
辞めてほしいのであれば、
このチャンスを使うしかありません。
ですから、そもそも
「本採用拒否するかどうか」
の時点で迷うではなく、
試用期間をつけるにしても
「採用するかどうか」の時点で
判断・選別しておく必要があります。
一度「採用します!」と相手に伝えた瞬間に、
40個ほどの法律に縛られることになります。
過去の解雇関係の判例を見ると、
裁判所が経営者に通知していること
(私の解釈)は以下のような内容です。
「あなた、
自己責任で採用したんですよね。
採用したからには
どんなに無能だと思われる人にも
ちゃんと自力で教育して
採用した人を有効活用する
責任があなたにはあります。
能力ない人を採用したのは
あなたの責任ですよね。
ロクに教育もせず、
簡単にクビを切ろうなんて許しません。
能力不足による解雇は認めません。」
ですから、採用を決める瞬間こそ、
もっともっと慎重にしなければなりません。
入り口でしっかりと選別することが
とても大切です。
余談になりますが、
労務トラブルを防ぐには、
入口(採用)と出口(退職)で
しっかりと説明して
文書で合意することが大切です。
こういう観点でも、
やはり「入口」がとても大切なのです。
どんな人を採用するのか
と言うことに関して、
いつも2つの軸で
お伝えしています。
仕事の
経営理念(考え方)への共感度、と
会社業績への貢献度
です。
共感度が高くて貢献度も高い人は経営幹部です。
共感度が高くて貢献度が低い人は育成対象です。
共感度が低くて貢献度も低い人は採用対象外です。
そして、
共感度が低くて貢献度が高い人が問題社員です。

正直な話、
会社の理念や方針に
賛同してくれる人は、
育成すれば成長します。
しかし、
共感がない人は
成長しようとしません。
むしろ
共感がなく
業績に貢献している人
(=パフォーマンスが高い人)は、
業績を脅しの材料に使って
会社をゆすり始めます。
この脅しのために
悩んで苦しんでいる経営者を
たくさん見てきました。
ですから、
採用するなら
理念や考え方に対して
どのぐらい共感してくれているか
ということを基準にした方がよいです。
共感してくれる人に対しては
教育コストや管理コストが下がります。
多少歯を食いしばってでも
共感してくれる人を
採用した方が良いです。
当然、優秀で共感してくれる人を
採用出来れば最高ですが、
中小零細企業で
そんなことはほぼあり得ません。
優秀で共感してくれる人を
探して採用しようとしたら、
賃金も上げて、
求人広告にも
お金をかけないと無理です。
ですから、せめて
あとから教育できるであろう
共感してくれる人を
探して採用することがベターだと
私は思っています。
今すぐ緊急で人出が欲しい
というような場合ですと、
選択の余地がなくなります。
そういう時に採用する人は
ロクな人がないことが多いです。
歯を食いしばって選ぶためにも
早期の採用活動開始が必要です。
以上のような背景から、
採用に関しては、
現時点で必要なくても
毎年一定の予算を決めて、
通年で採用活動をした方が良い
と私は考えています。
離婚(解雇)できないことを
考えると、
結婚(採用)はより慎重に
本当に良いと思える人と
相思相愛で結ばれたいわけです。
良い人と出会おうとすれば、
当然時間をかけないと
出会えません。
お互いにタイミングがありますから。
もし短期間で良い人と会おうと思うのであれば、
求人広告にお金をかけることになります。
売上増のための営業・広告も同じですが、
時間をかけるかお金をかけるかしかありません。
婚活をしている人が
結婚相談所にお金を払うのにも
似ていると感じます。
より慎重に、
より良い人と出会うために、
是非とも採用予算を決めて
その予算を使い切るつもりで
通年で採用活動を
継続していただければと思います。
それではまた明日~
ブログランキングに参加しています☆
是非↓を2つクリックご協力お願いします!
いつもクリックありがとうございますm(_ _)m
クリックの応援を励みにこれからもがんばります。
事例を紹介する場合は、わかりやすさを優先し、また営業秘密の漏洩を 防止する観点からも、内容に一部改変を 加えている場合があります。
同様に、分かり易さを優先するために、 あえて正確な法律用語を用いていない場合があります。
| 職業 | お金と人事のコンサルティング |
|---|---|
| 住所 | 〒482-0036 愛知県岩倉市西市町無量寺58-1 |
| 営業時間 | 平日9:00~18:00 |
| ホームページ | iwata-office.jp |