
毎日ブログ生活2608日目
先日
半年(全6回)受講していた講座が
最終回でした。
毎回スライドが70枚以上という
なかなか濃厚な講座でして、
1回3時間の講義なのですが、
時間内に終わらないぐらいの
分量です。
そして最終回。
スライドの数124枚(笑)
延長約1時間。
さすがにお腹いっぱいです。
閑話休題
昨日のブログで
融資の本質について
触れました。
今日はせっかくなので、
元信用金庫職員だった私が
信金職員時代に学んだ
融資の話をしようかと思います。
まず、融資業務は
矛盾した仕事だ
ということです。
お金を借りたい人は
お金がない人。
銀行が貸したいのは、
お金が返ってくる人。
お金がない人が
お金を返せる確率は低いです。
そんな人に貸して
返ってくるのか
というのが
融資業務の矛盾です。
銀行は貸したい。
貸して金利を得たい。
これが銀行の本心です。
お金を貸して金利という収益を
得るのが本業ですから。
しかし、同時に「貸せない」
という気持ちも持っているのです。
だからこそ、
ちゃんと返してくれる人なのかを
審査して、与信するのです。
ちなみに、
与信(よしん)というのは
融資のことです。
銀行では融資のことを与信と言います。
「お金を貸す」ことは
「信用を与える」ということなのです。
では、何を審査しているかというと、
1.何に使うのか(資金使途)
2.どうやって返すか(返済財源)
3.万が一の場合、どうやって返すか(担保)
を審査しています。
お金は何に使うこともできます。
設備投資をして稼ぐことも、
運転資金にして売上を増やすことも、
赤字の補填をすることもできます。
家を買って住むことも、
車を買って乗ることも、
生活費に使うことも、
ギャンブルに使うこともできます。
だからこそ、
何に使うのか
ということに
かなり注意をしています。
この使い道によって
どうやって返すか(返済財源)や
万が一の場合、どうやって返すか(担保)
にも影響します。
例えば、
赤字の補填の場合、
借りたお金は消えてしまいます。
次の収益を増やすことには
何も使われないことになります。
ですから、
貸したお金が
ちゃんと増えるような
お金であるかを確認します。
銀行が貸したいお金は
設備投資資金や
増加運転資金のような
貸せば会社の収益があがる融資です。
お金を借りて、
そのお金をどのように投資して、
回収して、返済するのか。
基本的には借りたお金を使って
お金を増やして返す
ということになります。
ですからどのような事業をやっていて、
きちんと利益が出ていて、
返済できるのか
ということが問われるのです。
ちなみに、創業融資を借りる際、
創業者の職歴が必ず聞かれます。
開業する事業が、
創業者の職歴に関連しているものだと
評価が上がります。
例えば、
税理士事務所に勤務していた
税理士が開業するとか、
美容師として勤務していた人が
美容院を開業するとか、
今までの経歴と創業する事業が
直結していると融資が通りやすくなります。
これは、「どうやって返すか」を
間接的に見ていると言えます。
最後が担保です。
担保があれば借りられる
と誤解している人がいますが、
担保は最後の確認事項です。
資金使途と返済財源がそろってから
担保を確認します。
いくら担保が万全であっても、
極端な話、
この人は返す意思がないな
と思われたら貸すことはないです。
万が一返せなかったときには
どうやって返すのかが担保となります。
これは不動産の場合もあれば、
保証料を支払って保証協会に
保証してもらう手もあります。
なんで担保が必要かというと、
銀行は預金者のために代わりに
融資先を探しているという位置づけです。
ですから、預金者のためにも
焦げ付きは許されません。
どんな場合も必ず
回収できるように
担保を取るのです。
ちなみに、
1000万円の融資が
焦げ付いたとしたら、
その1000万円を
挽回しようと思ったら、
金利1%だとなんと
10億円の融資をしないと
挽回できません。
ですから、
出来る限り焦げ付きが
起こらないように
担保を確保しておく必要があるのです。
こんなことに注意しながら
日々融資先を探す毎日です。
結局、
「その人が何が何でも
返そうと思う人なのか」
ということを審査しています。
上記3点を中心に
話をしながら、
その人の人となりも
同時に見ています。
その過程で、
「この人はお金にルーズだな」
と思われるのか、
「この人はお金のことと良く分かっている」
と思われるのか
によって、融資態度も変わります。
私が住宅ローンを借りたとき、
よく人から言われたのは
「自営業なのによく
(住宅ローンを)借りられたね」
ということです。
まあ私が務めていた信用金庫で、
一緒に仕事をしていた先輩が
たまたま担当者だったというのも
あると思いますが、
私がお金についてきちんと考えていることや、
銀行に対して情報をきちんと公開していること
などの姿勢も評価されたのではないかと思います。
それではまた明日~
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